BSTカキ養殖システムの概要
BSTのカキ養殖システムは、カキ養殖業者であるBSTと他のカキ養殖業者が協力し、南オーストラリアのフランクリンハーバーで数年かけて開発しました。そして、開発後も、自らがカキ養殖業者であることを活かし、何度もシステムの改良を行ってきました。
このBSTカキ養殖システムは、オーストラリアをはじめ、フランスやアメリカ、イギリス、日本など世界で幅広く認められ利用されています。BSTのこの養殖システムをロングラインシステムを呼んでいます。
従来の方法(垂下式)に比べ、下記のようなメリットがあります。
- 良質なカキを効率よく育てられる
- カキの形状に深みができる
- カキの各成育過程における管理が容易
- カキへの付着物が少ない
特に、波に揺られて養殖カゴの中で転がるので形状に丸みがあり深みのあるカキが育つことが特徴です。
遠浅の海域(干潟を利用)
BSTの養殖システムは、通常、干潟に設置します。干潟に3メートル間隔で杭を打ち約100メートルのワイヤーで繋げます。このワイヤーを2本設置したラインが基本構成です。(ラインの構築については配置レイアウトをご覧ください。)
このワイヤーにカキの稚貝を入れた養殖カゴを吊るして養殖します。こうすることで、潮の満ち引きを利用して殻は小ぶりながら身が大きなカキを育てることができます。
1つのラインで約1万4000個のカキを生産することができます。
水深のある海域(筏を利用)
BSTの養殖カゴは、従来の垂下式のカキの成育にも応用可能です。
養殖カゴを利用することで成育過程に合わせて選別ができるため管理がしやすく、カキへの付着物が少ないという利点があります。最大8個までを繋げて吊り下げることができます。